第26回  『大らかさ』、『生きる意味』 〜「生徒と保護者の会話のテーマ」 〜

 文京区立 誠之小学校の6年生の授業『がん教育』に赴いた。日本小児がん研究グループ(JCCG)のスタッフ、国立がん研究センター「社会と健康研究センター予防研究部/連携研究室(予防グループ)」の先生達も参観された。
 生徒の真摯な、質問には、大いに感動した。まさに『大らかさ』、『深い人格と人格の結合』、『生きる意味』を考える貴重な時であった。教育とは、『「彼らを教えなさい」、「一方的なプレゼント」』であることを再認識する時でもあった。

 『学びの多い一日でした。小学生10人からの率直な質問と、それに対する樋野先生のお答えも共有しました。同じ場に30分、本当の信頼関係、確かな人と人との絆について考えさせられました。 —「何のために生まれてきたのか」、「人生から期待されている存在」、いただいたお言葉の意味もかみしめたいと思います』。『「本日は「がん教育」のご指導をいただき、感謝申し上げます。――徐々に小学生が先生の話に引き込まれていく姿を見て、—」
と、温かい、励ましのコメントのメールを頂いた。来週は、別の小学校の授業『がん教育』(対象:小学校6年生及び その保護者)であり、保護者からの質問時間もあるとのことである。家庭で、「生徒と保護者の会話のテーマ」にもなれば幸いである。
 授業後、筆者は、スーパーバイザーを務める『小学校における教育検討委員会』(文京区教育委員会教育センターに於いて)に出席した。その後、『「共存・共生」の違い:「共存」は、がんとの共存(自分事)、「共生」は、がん患者と共に生きる』」も、話題になった。最近、『小学生& 大学生の 授業の違い』を静思する日々でもある。今夏、『小学校 がん教育教員対象講習会』(順天堂大学に於いて)も企画され、筆者は、講師を依頼されている。文京区型『がん教育』モデルの全国展開の時代到来を予感する。新渡戸稲造の第一高等学校の授業を生徒である「南原繁・矢内原忠雄」が聴講している姿が脳裏に浮かぶ。

 シンポジウム『今 ふたたび 新島襄・内村鑑三・新渡戸稲造 !〜その現代的意義〜』が、企画されている。『夢見ることができれば、実現できる。』(ディズニー)、『花は 芽にあり』(新渡戸稲造)が、想い出される日々でもある。


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